ep② すぐ帰ってくる? 3日後 本当は、、、

毒親エピソード

4:すぐ帰ってくる?

次の日の朝、いつも5時半に家を出てた父は母が居ないため7時に出るようにしたらしい。
父に起こされ、「もう仕事に出るから、学校行く前にバナナとパン食べとき。」と声をかけた後、

兄「母ちゃんは?」

父「、、、すぐに戻ってくる。だから早くご飯食べて学校へ行け。」

私達兄弟は大喜びし、安心した。

朝ご飯のバナナとパンを食べ、集団登校の班長が家まで迎えに来てくれた。
学校でもウキウキして早く家に帰りたくて給食も早食いし、下校の時も早歩きし帰宅したが、
まだ母の姿がなかった。
私「帰ってくるの明日かな?」と、昨日と同じように過ごしながら母を待った。

5:3日後

まだ母は帰って来なかった。けど!何となく今日は母が帰ってくる気がした。
「今日は絶対絶対お母ちゃんいる!」と、
大急ぎで黒板の文字をノートに写した。掃除の時間、大急ぎで雑巾掛けした。大急ぎで給食を食べ、
学年下校の時、同じ町(ちょう)の子達と帰らないとダメだけど、怒られても振り切って走って帰った。

家に着いた時、怖いのと嬉しいが混ざって、変な気持ちだった。

母に抱きつく自分の姿が頭でよぎってニヤニヤしながら、玄関を開けようとしたけど鍵がかかっていた。

覚えたての鍵の隠し場所。犬の置き物の下。
しかし、家には誰も居なかった。

私の中で何かが崩れかけた気がした。

6:本当は、、、

母が居なくなって5日後、夜、父が電話で誰かと話している。

父「あいつ、いつまで経っても帰ってきよらんわ!今仕事忙しいのに!」
父「あほ!向こうの親御さんに帰って来てない事言うなんて恥やわ!親父にも内緒でいてくれよ!」
父「まぁそやな。一回そうしてみるわ。じゃあな。」

私「お母ちゃんは?」と、

兄と一緒に不安そうに父を見た。

父は下を向きながら
「母ちゃんはな、、、。お前らを置いて出て行きよったわ。」
「お父さんとお前達を捨てて、楽しい所に遊びに行っとるわ」
「母ちゃんはどうでもいいんや。お前らのこと」

振り返り

母っ子だった私は母が消えた日から5日間、凄く辛かった。
早く母に抱きしめたく他の事が考えられなかった。
でもいつ帰っても母は居なくて、大事にしている物が無くなったような喪失感だった。

母はきっと今、回復期間だったんだろう。
毎日泣いて、あんなに母にベッタリな子どもを置いて出た罪悪感も感じていたんだろうな。

この時代の男は、会社に忠誠を尽くし、自分の生活や健康を犠牲にして働く事が美学とされていました。
残業は当たり前で誰よりも早く来て仕事をすると意欲を評価され(今風に言うと社畜っていうらしい)
それが出来なくなった父はイライラし母に何度も電話しても着信拒否されていたみたい。
この時の父は家事と仕事で大変だったんだろうな。

最近庭にセミがいるのを娘(5歳)が発見しました。
まだ5月よ!?早過ぎない!?と思って調べたらハルゼミと言う種類の蝉が5月頃から動き出すそうな。

生存確認のため娘が、ゾウさんジョウロでツンツンしてくれた!
天に行かれた後のようでした。近くの公園の木の下🌲に移動し、自然の摂理に任せました。

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